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2012/03/12 23:35
海岸沿いでも死亡率の低かった地区:岩沼市寺島地区
先日、町・大字別死亡率の地図を作成しましたが、
http://ktgis.net/tohoku_data/small_area_map/index.html
その中で非常に死亡率が高い地区もあれば、低い地区もあります。
低い地区は、基本的に次のような要素に該当しています。
・海岸縁まで山地また海岸段丘となっていて、住宅地の標高が高い。
・住宅地が海から離れている。
・集計単位が広範囲で、被害の少ない地区も含んでいる。
そうした中で、上記のどれにも該当しないにもかかわらず、周囲の地区に比べて死亡率の低い地区もあります。
ここでは、そうした地区の1つ、岩沼市寺島地区を取り上げてみます。この地区は、阿武隈川河口左岸に位置し、まったく低平な地形です。Google MapやYoutube動画で見て分かるように、住宅は甚大な被害を被っているにもかかわらず、死亡率は1.52%と周辺よりも低くなっています。
Google Map
http://maps.google.co.jp/maps?q=%E5%B2%A9%E6%B2%BC%E5%B8%82%E5%AF%BA%E5%B3%B6&hl=ja&ie=UTF8&ll=38.073011,140.91853&spn=0.005878,0.009302&sll=36.5626,136.362305&sspn=48.420597,76.201172&brcurrent=3,0x5f8a1779aa3ba555:0x787bb326af403162,0&hnear=%E5%AE%AE%E5%9F%8E%E7%9C%8C%E5%B2%A9%E6%B2%BC%E5%B8%82%E5%AF%BA%E5%B3%B6&t=m&z=17
Youtube動画:宮城県岩沼市寺島、被災状況。2011年5月14日
http://youtu.be/zSlBTrPKDv8
また、土木学会の浸水高調査を見ると、阿武隈川対岸の亘理町荒浜では浸水高7.71mを記録しています。
http://committees.jsce.or.jp/report/system/files/2_2_1.pdf
岩沼市寺島で死亡率の低かった理由をネットで調べたところ、東北地方整備局「「東日本大震災」の対応等について」平成23年7月25日
http://www.thr.mlit.go.jp/bumon/b00097/k00360/h13jhyouka/2301hpsiryou/siryou230102.pdf
という資料がありました。資料15ページによれば、
岩沼市長の話(仙台河川国道所長からの提供)
4/9(土)仙台河川国道事務所長が岩沼市長とお会いした際に、井口市長からお話しがあった内容
「阿武隈川左岸KP4km付近の寺島地区(44戸)の住民は、大津波警報が出た時に近くに高い場所がないので、阿武隈川の堤防に逃げた。海からの津波と川を遡上してきた津波の挟み撃ちにあって、もうダメかとあきらめたが、越水することもなく、また堤防が崩れることもなく命拾いした。おかげで寺島地区には犠牲者が1人もいない。自衛隊もここの堤防は頑丈だと言っていた。質的整備をしておいてもらって本当に良かった」
国土地理院の「被災地周辺の空中写真」で該当箇所の堤防を見ると、確かに浸水していません。そこしか高い場所が無かったとはいえ、両側から津波に襲われて堤防上で孤立するとは恐ろしい限りです。
ただ、寺島地区は1000人近くの人口があり、多くが堤防上に逃げたのか、それとも車で遠くまで移動したのか、知りたいところです。
北の押分地区の方がさらに死亡率は低いのですが、この地区についてはこれといった情報が見つかりませんでした。地図で見ると、海岸近くに工場や倉庫があるので、そうした所に避難していたのかもしれません。
対岸の亘理町荒浜地区ですが、新聞記事まとめがありました。
MEMORY EVER-DAISHINSAI 亘理町・荒浜を襲った大津波の証言
http://memory.ever.jp/tsunami/shogen_watari.html
地区ごとの避難状況が、詳細に記録される必要があると思います。
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