松木沢から皇海山(2144m)を日帰りで往復してきました

松木沢から皇海山(2144m)を日帰りで往復してきました

久々に一人で登山に出かけました。まだ行ったことの山ということで、百名山の1つ、皇海山に出かけることにしました。
漢字で書くと立派ですが、Sky山とすると爽やかですよね。

群馬県の不動沢から登れば簡単に登頂できますが、せっかくなので足尾の松木沢(渡良瀬川源流)から登ることにします。沢コースで涼しそうですが、登山地図のコースタイムを見ると、往復すると13時間50分かかることになっています。ネットでは、松木沢を登って途中でどこかにテントを張って一泊、翌日山頂・庚申山を経由して下る人が多いようです。

前夜に銅(あかがね)親水公園まで入ります。砂防ダムの水音が響き渡っています。寝ていると、3時頃にだれかが窓をノックします。釣り師のようです。こちらがどの沢に入るか聞いてきます。自分が一番なんだから、勝手に好きなところで釣りをすればいいのに全く迷惑です。

釣り師が出た後しばらくしてちょっと大きな地震があり、また寝れなくなりました。そうこうして、もう出発時間になってしまいました。釣りの車が何台か集まってきて、折りたたみ自転車を広げていました。

4:15出発、ゲートを越えて、林道を歩きます。まだ暗いので、間違った林道に入らないよう気をつけます。だんだん明るくなると、対岸の山が見えてきました。木はまた一部しか生えておらず、荒涼とした雰囲気です。
画像


このあたりは昔松木村という集落があったのですが、銅山の煙害により立ち退いたそうです。このあたりで鹿を三頭見ました。植林が進められていますが、鹿に食べられないよう、覆いがしてあります。
画像


松木沢ジャンダルムと呼ばれる岩場が見えてきました。このあたりまで自転車やミニバイクで入ることができます。岩質は花崗岩のようですが、昔から岩場だったのか、表土が流されて岩場になったのかはわかりません。たぶん傾斜があるから、昔から岩場だったと思いますが。
画像


ここからは対岸の岩壁群を見ながら歩きます。上高地の明神のような感じです。小さな沢は、冬になるとアイスクライミングで人気です。
画像

画像

画像


道は荒廃した林道で、右側からの土砂の押し出しがひどく、10箇所くらいは崩れた岩屑を横切らないといけません。大雨の時は怖くて通過できませんね。
画像


尾根の上の方に日が当たってきました。なかなか美しい光景です。
画像


ウメコバ沢出合の少し下で林道は終わりで、あとは河原歩きになります。
画像


ウメコバ沢出合です。凄い岩壁群です。ここより上流は、煙害が及ばなかったようで木が生い茂っています。
画像


ここで沢装備にかえます。渓流シュースと、ソックス、スパッツです。渓流シュースは靴底がフェルトになっています。ソックスとスパッツは濡れても冷たくならない、ウェットスーツのような素材です。spatsは辞書によると「きゃはん型ゲートル」とあるので、写真のように膝から下につけるものが正解です。
画像


河原を歩くと、パワーショベルが破棄されていました。左奥に砂防ダムが見えます。右側を注意すれば、古いトラロープがあり、そこから砂防ダムのハシゴで簡単にダム上に出られます。ところが、登りではトラロープに気づかず、間違えて左から高巻いてしまいました。結構大きく巻いてしまい、タイムロスでした。
画像


右から小足沢が滝になって合わさります。この辺りからは写真のような岩が散見されます。シームレス地質図によれば、皇海山の山頂付近は170-70万年前の火山の岩石となっているので、その一部と思われます。
画像

画像


河原はほとんど徒渉かへつりです。水量が結構あるので、徒渉も気を遣いますが、流心の幅は1m位なのでまたぐかジャンプすれば簡単です。
途中、釣り師を2パーティ抜きました。大きなイワナがたくさん釣れるようです。

河原から皇海山の山頂が見えます。遠い...。
画像


1箇所だけですが、淵があります。左から太ももまで浸かってへつれば簡単です。夏は涼しい沢が一番ですね。
画像


ここで、数m先に立派な角をした雄のシカの頭が見えます。動かないので、剥製?のわけもなく、頭だけの死体?と思って近づくと、急に立ち上がって斜面を走っていきました。

ニゴリ沢に入り、流れが南向きにかわって出てきた小滝の手前で右手を見ると、モミジ尾根の取り付き点の看板があります。ここで再び登山靴に履き替えて、尾根に入ります。ここまで4時間かかりましたが、まだ標高1300mくらいしかなく、あと850mも登らないといけません。
画像


モミジ尾根の道は悪いです。下部は急斜面をジグが切ってありますが、かなり薄くなっています。トラロープは切れそうです。傾斜が緩くなると、今度は道が無くなります。赤黄の標識が割と短い間隔で木につけられているので、そこを目印に適当に歩きます。途中、見晴らしのよい場所があり、皇海山が立派に見えます。立派すぎて、疲れてきました。
画像


最後はなぜかトラロープがあり、そこを過ぎると国境平付近の稜線に出ます。この稜線にも、赤黄の標識がついています。低い笹原に、薄い踏跡が続いています。人よりも鹿のほうがたくさん歩いている気もしますが。ところどころ砂地や草原があるので、テントと水を持ち上げれば眺めのいいところです。それにしても、尾根に上がってからアブが周囲をブンブン飛んで不快なことこの上ありません。

だんだん急になっていくと、笹原から針葉樹に変わります。かなり急です。たまにですが、倒木の多い箇所があり、そうした場所では標識がわかりにくくなっています。登りの場合はいいですが、下りでは気をつけないと行けないので、よく見ておきます。

途中、ポケットに入れておいた地形図を落としてしまいました。これまでのタイムを記入してきたので、大ショックです。疲れてきたこともあり、もう引き返したくなりましたが、山頂まであと少しなので、頑張ります。

南西に登ると、次第に尾根の形状がなくなりますが、ふいに南に向かう尾根に入ります。ここはシャクナゲのブッシュです。急斜面で再び尾根の形状がなくなると、倒木帯があって道は途切れます。そしてあと一息で山頂です。

11:25山頂です。12時までに着いてよかったですが、最後はヘロヘロ状態でした。百名山の山頂は、お盆ということもあり、大変賑わっていました、といつもは書くのですが、誰もいませんでした。ここの展望はほとんどありません。これで百名山は65座目かな?
画像

※後で調べたら、群馬県側からの登山コースは林道が通行止めで、入山できない状態だったようです。

さて下山です。ルートを外さないように慎重に下りますが、やっぱり下りは楽です。20分ほど下ると、ありました。地形図が。よく見つかったなぁ。松木沢方面を見下ろすと、まだ地肌が目立ちますね。
画像


むむ、標識が大量につけられている地点がありました。
画像


地面は所々砂地なのですがよく見てみると火山の細かな軽石のようです。うーん、どこの火山でしょうか。浅間山、榛名山、日光白根山あたりかなぁ。
画像


稜線はこんな感じで低い笹原です。
画像


モミジ尾根を下ります。ここもルートに注意して下りますが、歩きやすくはないですねぇ。鹿が頑張って歩かない限り、そのうち廃道でしょう。

山頂から2時間かからずにニゴリ沢に降りました。顔を洗ってすっきりします。水もここまで節約してきたのでがぶ飲みです。再び渓流シューズに履き替えてあとは河原歩きです。

松木沢の流れも日が当たって透明感が出て綺麗です。釣り師はもう下山したようで、水の中も遠慮無く歩けます。しかし河原歩きが長い...。
画像

画像


スダレ状の綺麗な滝があります。
画像


往路で高巻きを間違えた三沢の下の砂防ダム、左岸を見るとちャんとハシゴがついてました。楽々下れました。
画像


ウメコバ沢出合の岩壁です。西日が当たってかっこいい。
画像

画像

画像


ウメコバ沢からは荒廃した林道を歩けばいいのですが、往路では大して気にならなかった崩壊した岩屑の横断が、結構疲れてうんざりしました。松木沢ジャンダルムを上流から。
画像


林道に出ました。足の裏が痛い...。途中ボタ山のようなところがありました。
画像


細かく砕かれた黒い石ですが、雨で流れないのでしょうか。
画像


植林用か砂防用か、モノレールがありました。
画像


銅親水公園の近くです。岩壁の中程から水が湧き出して滝になっています。
画像


17:30銅親水公園の駐車場にようやくたどり着きました。往復13時間15分、なかなか頑張りました。一日の行動時間としては、私の経験では一番長いと思います。

一日5-6時間くらい歩いても、あまり登山した気になりません。やはり10時間以上歩くと充実しますね。

タイム
銅親水公園4:15--5:00ジャンダルム下--5:45ウメコバ沢出合6:05--7:30ニゴリ沢出合7:40--8:05モミジ尾根取付8:22--9:25国境平9:35--11:25山頂11:50--
--12:50国境平--13:35モミジ尾根取付13:50--15:30ウメコバ沢出合15:50--17:30銅親水公園

"松木沢から皇海山(2144m)を日帰りで往復してきました" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント